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転職支援事例『東京生活9年目「もう少し自分の身体を大切にしたい」と思った私のUターン』

「移住」って、どうしてハードルが高いと感じるのでしょうか?

・やりたい事、資格、スキルを生かした仕事ができるの?生計の立て方が不安。
・移住先の環境で馴染めるの?職場環境や人間関係が不安。
・地元でのライフスタイルが具体的にイメージできない。

2016年10月に東京から鶴岡にUターンしてきたQさん(匿名希望)もまさに以前、同じような不安を抱えていました。しかしQさんは、持ち前の行動力で自身の抱えるモヤモヤを解消していきます。

Uターンを検討するにあたり、自分の心身を大切にすることを重点に、今までのワーキングスタイル・ライフスタイルを見つめ直したQさん。今後充実した生活が過ごせる場所ー生まれ故郷へシフトすることを決心し、それまでの迷いから一転、Uターンを実現させました。

そこで今回は、そんなQさんがどのようにしてUターンを決意するに至ったのか、そして実際にUターンして1年たった今、どんなことを感じているのか、QさんのUターンにまつわるリアルなお話を伺ってきました。


Qさん(匿名希望)
山形県鶴岡市出身。高校時代までを鶴岡で過ごし、進学で東京へ。学生生活を終えた後は大手企業にて約7年間、企画や販売管理部門に従事。2016年10月に鶴岡へUターンをし、現在は鶴岡市内のメーカーで事務職(技術補助)として活躍中。(Uターンして幸せを感じる瞬間は?)「地元の新鮮で旬な食材を活かした料理を食べているときが至福!」。


「移住後のイメージをもてないとUターンできない」という不安

ー転職を考えるようになったきっかけを教えて下さい。
素直に、もっと自分の心身を大切にしたいと思ったからですね。

短大を卒業後、都内の大手企業に入社しました。仕事内容や職場環境、人間関係に恵まれすごく充実していた日々でしたが、会社の組織再編が頻繁に変わったことを境に、急激に仕事が忙しくなりました。

転職を決意したのは、精神的にも体力的にも辛い日々が続いてしまったので「自身の身体を第一に優先したい」と思ったから。そのときは入社して7年目。振り返ってみると、それまでがむしゃらに働いていたので悔いはありませんでした。思い切って退職を決意しました。


ーUターンへの意識はあったのですか?
実は社会人3年目のときに地元が恋しくなったことがあって(笑)。東京にいる地元の友達を誘ってヤマガタ未来Lab.主催のユアターンサミット(※)に参加していました。

ユアターンサミットでは、地元でもこんな形で楽しく暮らしてる人がいるんだ、こんな新しい動きが起こっているんだということを知ることができて新鮮でした。また、実際に山形でイキイキと働いている人と話をすることができたのもすごく印象に残っています。

ですが、当時の私は仕事にやりがいを感じていたということもあり「やっぱりもう少し今の仕事を頑張りたい」という気持ちの方が強かったんですよね。転職してまでUターンしようとは思えませんでした。ただ、その頃から「地元に帰る」「Uターンをする」という選択肢を頭の片隅で考えるようになりました。

(※ユアターンサミットについては本記事下部に記載)

ーUターンにまつわる活動はどのように行なっていたのですか?
まずは情報収集でした。

ただ、いざ地元へのUターン情報を集めてみよう!ということでネットを中心に調べてみたのですが、仕事内容をはじめ、ざっくりとしか書いてないことが多かったんです。そうなったときに一番不安だったのが、前職との給料面のキャップだったり、実際に帰ってきてからの生活スタイルってどう変わるんだろうということ。かなりのモヤモヤポイントでしたね。

そこで、そのギャップを解消するためにいろいろなところに足を運んでみました。キャリアクリエイトさんや、ヤマガタ未来Lab.が企画していたUIターン関連のイベントや、永田町にある都道府県会館などで情報を収集しました。



ー具体的には?
給与面に関しては個別に確認しないといけない部分もあったので、まずはどんな会社があるのかや、Uターンしたあとのライフスタイルについての情報を集めていました。

地元企業の担当者との交流会に行った際は、働いている方の年齢層や職場の雰囲気、男女の割合、福利厚生、残業が多いのか、UIターンの方(中途採用)はいるのか、自分が持っているスキル、資格で活かせる業務はあるかなど確認しました。

実際にUIターンした方にお話を聞く機会では、今の職種に就くまでの転職活動方法やUIターン後の感想を中心に伺いました。

あとは、もともと地元にUターンをした友人がいたので、その友人には給与面を含めて「実際どうなの?」というリアルな話を聞いていましたね。

ー情報を集めてみて、いかがでしたか?
実際にUIターンした人の話は、リアルな話を踏まえた内容が多かったのでとても参考になりました。やっぱり、移住後のライフスタイルをイメージできないとUターンするのは不安だったので。。

このような活動を通して、Uターンにまつわる漠然としたイメージと現実のギャップがどんどん埋まっていきました。「こんな感じであれば私も山形で満足する生活を送っていけるな」とイメージすることができたので、Uターンを選択しました。


「今あるスキルをどんどん活かしてキャリアアップしていこう」

ー実際の転職活動はどのように行なっていたのですか?
前職を退職することを決めた後は都内での転職を検討していた時期もあったので、大手転職エージェントに登録しつつUターンの活動をしていました。Uターン活動では、地元企業の採用担当者に直接電話して採用情報を収集したり、先ほど述べたような公共施設でも情報収集をしていたのですが、とあるUIターンイベントでキャリアクリエイトの原田さんと出会いました。

原田さんは、すごく親身になって話を聞いてくれたり、手厚くサポートをしてもらったのが印象深かったです。また、山形の地場企業ということもあって、山形での就職情報をはじめ、ホームページには載っていない求人情報なども詳しく紹介してもらいました。純粋にとても信頼できるなと思ったので、山形への転職はキャリアクリエイトにお任せしながら進めていこうと決めました。

幸い、キャリアクリエイトから紹介してもらった企業からご縁をいただき、今はその会社で働いています。

ーどんな視点で転職活動をしていたのですか?
これまで私が培ってきた能力を活かせるような仕事がしたいと思っていました。

特に、事務職という職種で今までのスキルを活かせると思ったので、業界にはあまりこだわりをもたずに職種で仕事を探していました。あとは給与面で前職とそれほど変わらない水準を維持できること。これらの条件をキャリアクリエイトさんに相談をしながら転職活動を進めていきました。

ーやりたい仕事ではなく、やれる仕事を?
はい。今回の転職活動では「自身を大切にしたい」という気持ちを一番に優先したかったので。

東京にはやりたい仕事や選択肢がたくさんあるけど、この気持ちを重視するならUターンでも実現できると思いました。正直、地元でやりたい仕事の求人数が少なかったっていうのもあるんですけどね。最初はへこみましたが、考え方を変えて、Uターンして転職するのであれば今あるスキルをどんどん活かしてキャリアアップしていこうと思いました。

「実は私、入社3ヶ月くらいは職場で浮いていました(笑)」

ー現在はどんな仕事を担当しているのですか?
事務職として、システムエンジニアの方々に対する技術補助を担当しています。具体的には、エクセルをはじめとするビジネススキルをベースにデータ集計などを行なっています。

ー化粧品メーカーから半導体メーカーへ・・・なんだかすごいですね(笑)
もちろん、私も最初はすごく不安でした(笑)。もともと技術的な知識はゼロだったので。ただ、会社もそのことは了承してくれていて、最初はサポートを受けながら業務にあたっていました。もちろん、今でも勉強の日々です。

ー他に不安に感じていたことは?
人間関係ですかね。実は私、入社3ヶ月くらいは職場で浮いていました(笑)。

ー・・・え?(笑)
たまたま私の少し前に県外から転職された女性の方と仲良くなって、何気ない会話の延長で「入社当時はなんとなく浮いていたよ〜」「部内でも違和感があったな〜」と言われたことがありました(笑)。確かに入社当初はあまり方言を使わずに標準語だったためか、いろんな人から出身地を聞かれていて。思えば、これがその一端だったのかもなと。。

ただ、そこで職場の人間関係をつくっていくために、自分から職場の人に合わせるように意識しました。年配の人には特に方言を使ってお話をしたりとか。小さなことなんですけどね。我ながらこつこつ努力をしてきました(笑)。

おかげさまで、今は特に人間関係で不安もなく楽しく仕事ができています。

「何もないからつまらない」ではなく「自分がどのように楽しく過ごすか」

ープライベートの過ごし方を教えてください。
地元の友達や会社の仲間と過ごしています。ちなみに私が所属する部は30人くらい。部長が県外出身でアクティブな方ということもあり、よくイベントを企画してもらっています。最初は参加することに抵抗があったのですが、一度参加したバーベキューがすごく楽しくて。今では参加させてもらっています。ちょうど今日もソフトボール大会があったんですよ。

そう思うと、今の職場は地元の人だけじゃなく県外の方も多く、多様性があり新鮮で楽しいです。



ー平日の仕事終わりは?
遅くとも20時には帰るよう自分の中で目処をつけています。東京にいた頃は終電ギリギリまで働いていました。そういう意味では「自分の心身を大切にしたい」が叶えられていて、すごく良かったなと思います。

また、東京時代は仕事終わりに職場の人とご飯食べに行ったり、友人と話題のスポットに行ったりして遊んでいましたね。Uターンしてからはほとんどまっすぐ帰宅し、実家の手伝いをしたり読書をしたりと過ごしています。

平日の夜を含め、プライベートでは特に「何もないからつまらない」ではなく「自分がどのように楽しく過ごすか」というように視点を変え、日々楽しみを見つけながら生活をしています。

地元の人、移住者、みんなで鶴岡を楽しんでいきたい

ーこれから、 どうしていきたいですか?
あまりはっきりとは決めていませんが、やってみたいなと思うことは、移住関連のイベントに参加し、私のようにUIターンについて悩んでる人に対してサポートしてあげたいなと思っています。私もそういったイベントがUターンのきっかけだったので。

また実際にUターンをしてみると、地元にもたくさんの移住者がいることに気がつきました。地元の人はもちろん、そのような方々とも一緒になって鶴岡での生活を楽しんでいきたいと思います。

ー最後に一言メッセージをお願いします。
地元に帰りたいなとか、地方に移住したいなと思う方、たくさんいらっしゃると思います。「なんとなく漠然と」という方を含め、ぜひ積極的に情報収集をすることをおすすめします。

ヤマガタ未来Lab.主催のものをはじめとした移住関連のイベントに参加したり、移住関連の記事を読んだり、実際に地方に住んでいる知人の話を聞いたり。

忙しいとなかなか大変なんですけどね。。ですが私が一番役に立ったなと思うのが情報収集でした。いろいろな方面から情報を集めた上で自身の将来像をイメージし、自分らしい決断をして欲しいなと思います。

山形・庄内でお待ちしています。


編集後記

移住のハードルが高ければ自分から動いてみるしかないー

Qさんの話を聞く中でそんなことを思わされました。

不安要素がある程度なくなり自身の移住イメージをつかむことができたことから、こんな感じなら山形でも満足した生活が送れるなと思いUターンを決断したという話は、移住を考える上での何気ないステップのように見えた一方で、Qさんの多方面での情報収集を行なってきた行動力、そして「自分の身体を大切にしたい」という強い気持ちを感じました。

移住に興味がある方は、ぜひ移住した自分の姿をイメージしてみましょう。
イメージする中で、きっといろんな不安が出てくるはず。そんなときはQさんのように自ら動き、情報を集めてみてはいかがでしょうか?

まずは一歩、踏み出すことから。



おまけ:Qさんが活用したあれこれ
【イベント】ヤマガタユアターンサミット
毎回様々なテーマで山形からゲストを迎え、トークセッションや座談会などを通して「あなたらしい山形との関わり方(Your Turn=Ur-Turn)」を考えるイベント。ヤマガタ未来Lab.が主催で2013年から毎年開催しています。
※前回(2017/01/28)のレポート→https://mirailab.info/column/13810
※前々回(2016/02/27)のレポート→https://mirailab.info/column/10390


【施設】山形県東京事務所 Uターン情報センター
永田町にある都道府県会館内の山形県東京事務所ではUターン情報センターを設けています。有楽町の東京交通会館にも窓口があり、こちらは土日の利用も可能となっています。
詳しくはコチラ→http://www.pref.yamagata.jp/ou/shokokanko/110009/u-turn-center.html
(山形県|山形県Uターン情報センターをご利用ください)

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