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【地方中小企業の採用・定着に効く属人化解消】山形商工会議所「商工月報」に取り上げて頂きました

こんにちは、代表の原田です。

「ある要員が足りなくなった」

となったら、次のアクションはどうしますか?

・採用のための媒体選び

・募集情報が掲載されているページの文章・デザインの修正

など、採用広報・募集に向けて動く人が多いのではないでしょうか?

これらの作業と同時並行して、力を入れたいのが、「人材を受け入れる環境の整備」。

せっかく採用した人がすぐ辞めることがなく定着するように準備するのです。

『仕事の属人化の解消』が、採用の確率をあげる

人材を受け入れる環境の整備としては、待遇をよくする・成長の機会として研修を行う・社員の声を聞き不満を聞きとる社内キャリアカウンセリングなどの施策がありえますが、意外と見過ごされがちなのが、『仕事の属人化の解消』。

中小企業の採用・定着の障害は多くの場合、仕事の属人化にあります。

・仕事が言語化がされておらず、ある担当者がやめてしまうと、途端に仕事のレベルが下がり、せっかくはいった社員にうまく引き継ぐことができず、結果的に早期退職につながってしまう。

・仕事が言語化がされていない=業務マニュアルなどがない。求人募集をかける際、「未経験者はうちの仕事はできない・丁寧に教える余裕はないから、求めているのは経験者」となり、採用難易度が上がる。

この「仕事の属人化」を解消すれば、

・新しく入社した社員に引き継がれて、定着につながる

・同業界同職種の経験があるドンピシャ人材じゃない人も、採用対象者として見れるようになる

と、『採用に成功し定着する』の可能性が高まります。

『仕事の属人化』の解消方法

今年度、中小企業庁が作成した「中小企業・小規模事業者人材活用ガイドライン」を使用し、山形県内の経営支援機関(商工会議所・金融機関・自治体など)と共に、中小企業の人材課題を解決する東北経済産業局の事業のコーディネーターを務めました。

実際に取り組んだのは、山形市内の製造業2社(山形商工会議所さんと連携)、米沢市内の産業廃棄物処理会社1社(米沢商工会議所さんと連携)、合計3社の課題解決を伴走支援しました。

このガイドラインは、読むだけで人事課題を経営課題にまで一旦引き上げて考えることが出来ます。複雑につながる課題を整理してから、じゃあどうすれば良いのかという施策に丁寧に落とし込んで行くのに役立ちます。何もない状態から自分だけで考えるより、ずっと時間を省略できるでしょう。

伴走支援で行なった仕事の属人化解消方法は、以下です。

1.第1ステップ:新たな要員を採用したときに行うこと
・仕事の業務フローを書き出す
・入社前まですでにある資料で受け入れ教育に必要なものを掻き集め、1冊の教育ファイルに保管する
・入社したら仕事上の指導者とメンター(よろず困りごと相談相手)をつける
・新人は業務日報をつけ、指導員がコメントする。
・業務日報を用意した教育ファイルに保管し、新人、指導者、メンターで共有する

2.第2ステップ:新人が一人前になったら行うこと
・仕事の業務フローをブラッシュアップする
・教育ファイルをもとに業務マニュアルを作成する
・次の新人採用に向けて、教育ファイルをブラッシュアップする

何もない中で、業務マニュアルを作成するのは至難のわざです。
断片的にでも、教育資料や業務日報があれば、あるレベルのものは作れます。
これを地道に繰り返すことが、中小企業の仕事の属人化解決の近道だと思います。

自社でマニュアルを作れないという場合には、副業人材の活用も効果的です。
なんにも材料がなければ、外部の方を連れてきても、何もできませんが、教育資料と業務日報があれば、スムーズに作成することが可能になります。

この伴走支援の様子は、山形商工会議所の機関誌「商工月報」にもとりあげられました。

約6ヶ月の伴走支援機関を終えて

伴走支援期間では、何度も打ち合わせをして、課題を整理することに多くの時間を割きました。

企業の皆さんは、整理しただけでは終わらずに、「やってみよう!」と、課題解決に向けて具体的に動き出しました。

最終結果は出ていませんが、人材採用定着に向けた大きな一歩前進です。


『仕事の属人化』の解消に取り組みませんか?

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